介護職の対処能力向上プログラムの効果と課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
精神認知機能に問題がある高齢者の地域包括ケアを進めるために,介護職のケア困難感を軽減することを目的に教育プログラムを提供し,その効果と課題を検証した。プログラムは,高齢者の精神認知機能の特徴,精神認知機能の問題への対応に関する講義と事例検討である。研修前後に自記式アンケートを実施した。困難度24項目のリッカートスケールを作成し,研修前後の得点の比較についてFriedman検定を実施し,困難度に違いが見られた項目について多重比較(Bonferroniの調整)を行った。有意水準は5%とした。研修前の困難度では,7項目が3.0以上,その他でも2つ以下の項目は無かった。精神症状,不安に対する理解,コミュニケーションの取り方,ケアの拒否の項目は,研修後に困難度が有意に減少した。逸脱行動,自殺企図,頻回の電話,金銭感覚など利用者に応じた具体的な対応の必要がある項目の困難度は変わらなかった。事例検討によって,生活障害に対する困難度の軽減が図れ,事業所内の情報交換や多職種連携の必要性の理解に繋がった。
- 2014-01-31
著者
関連論文
- ヘルパーの「たんの吸引」行為実施に向けての研修システムと地域関係者のネットワークづくり (特集 神経筋疾患の安心安全な在宅療養)
- 在宅ホスピスケアにおける介護支援専門員の多職種連携の実態
- 家族以外の者が行う「たんの吸引」実施のシステムづくりに取り組んで (特集 難病患者を地域で支える)
- 保健師として被災地の支援に入って (特集 震災を越えて--"つながり"からの出発)
- 優秀論文 透析療法についての十分な説明がなかった事例の心理的体験の分析
- 在宅ホスピスケアチームにおける介護支援専門員の役割認識に関する研究
- B-11 介護支援専門員の捉える在宅ホスピスケアにおける課題(一般演題,第21回日本健康医学会総会抄録集)
- 介護支援専門員の在宅ホスピスケア困難要因と関連要因の検討
- 介護支援専門員の捉える在宅ホスピスケアにおける課題
- 高齢透析患者の療養生活における体験の意味づけ
- 看護大学生における性感染症の知識と意識の実態
- 高齢精神障害者の在宅生活支援において介護職がケアに困った利用者の行動とその対処
- B-11 介護支援専門員の在宅ホスピスケア困難要因と関連要因の検討(一般演題,第20回日本健康医学会総会抄録集)
- A-6 精神認知機能に問題がある高齢者に対する介護職の教育プログラムの効果と課題(一般演題,第23回日本健康医学会総会抄録集)
- 介護職の対処能力向上プログラムの効果と課題
- 看護職の大学院進学に関する看護管理者の認識 : -滋賀県内の看護管理者を対象として-