重症児の発達診断についての実践的研究
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概要
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ここでは,感覚や運動機能などの障害が重く,その表出される活動からは発達診断のための情報を得ることが困難な重症児を対象として,発達検査と診断のための基本的な方法について,二つの点から論じる.第一に,乳児期前半の発達段階である回転可逆操作の階層にあり,視聴覚や目と手の協応に障害が現れやすい重症児の発達診断において,それらの目に見える未成熟さではなく,活動が途切れても対象を補足しようとする能動性,復元性のありようを診ることの大切さを論じた.第二に,感覚や運動機能の障害が重くとも,言語を受けとめ,対比的認識や系列的認識などを獲得しつつある子どもがいることを踏まえて,発達検査と診断の方法の創意ある開発の必要を論じた.
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