森林認証をめぐる社会科学的研究 : この10年の動向
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概要
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森林認証制度が確立されてから約10年間の社会科学的研究の到達点を確認する。本稿は5つの疑問に答える形で先行研究の整理を試みた。1)認証林産物と非認証林産物の間に価格差は生じるのか。2)生産者は自発的に認証を取得するのか。3)どの種の市場の失敗を解決しうるのか。4)複数の森林認証制度間の関係はどうなるのか。5)日本の森林・林業にとっての意義はどのようなものか。日本の国内外で森林認証の普及は進み、以上の問いについても部分的に回答や説明が公表されているが、2点目以外についてはそれほど明らかになっていない。とくに、森林認証の経営面、環境面での効果に対する体系だった評価は不十分であり、輸入大国であり相当規模の人工林資源を有する日本での適用のあり方についても試論が公表されている段階に止まっている。したがって今後の実践・研究による一層の解明が求められている。
- 財団法人林業経済研究所の論文
- 2006-12-20
著者
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