間伐材紙製品を扱う事業及び需要の実態に関する研究
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概要
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日本政府は,森林でCO_2吸収量1300万トンを確保する目標を掲げ,様々な間伐・間伐材利用促進を行っている。こうした中,近年,間伐材を紙製品として活用した事業が注目を集めている。同事業は,需要面で問題を抱える小径間伐材の活用が可能であり,森林管理への貢献が期待されている。このような背景から,本研究では,間伐材紙製品の製品特性,市場の現状と実態の把握を目的とした研究を行った。結果,以下の(1)から(4)が明らかとなった。(1)間伐材紙製品は,企業を対象とした事務用品が最も消費される,(2)一般的に消費者が少ない間伐材紙製品は,大量生産した商品を捌くために全国規模で販売される場合が多い,(3)コストや技術的な問題,そして間伐材マーク事業の登録条件が間伐材配合率10%であるため,間伐材配合率を10%としている商品が多い,(4)間伐材紙製品を製造・販売する企業は,全体的に販売動向に対して満足していない。しかし商品を販売することによる宣伝効果を理由に間伐材紙製品を今後とも扱う予定である。
- 2011-05-02
著者
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