サカキ輪紋葉枯病における第一次伝染と伝染源の除去効果
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概要
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2005年4月下旬〜8月上旬,島根県津和野町のサカキ栽培園において輪紋葉枯病の第一次伝染とその伝染源の除去による防除効果を調査した。前年に伸長したのち本病によって発病・枯死した枝(枯死枝)に形成される繁殖体(propagule)数を調査したところ,繁殖体は4月下旬〜7月上旬に形成が認められ,とくに降雨後の7月上旬には多数形成された。7月中旬以降は繁殖体の形成は認められなかった。第一次伝染を認める前の5月下旬に枯死枝除去の処理を行ったところ,無処理木では病葉の発生は7月中旬から認められ, 8月上旬には激化した。これに対して,処理木では病葉の発生は僅かであった。これらの結果から,本病は前年に伸長したのち本病によって発病・枯死した枝に形成された繁殖体によって第一次伝染すると推察され,また第一次伝染前に枯死枝を除去すれば第一次伝染を防除できることが示された。
- 2013-02-01
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