地域包括ケアシステムにおける24時間定期巡回・随時対応型訪問サービスの位置付けと課題
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概要
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地域包括ケアシステムが推進されるなかで,平成24年度介護報酬改定では,これを具体的に進めるためのサービス提供体制として,24時間の定期巡回型のサービスが重点化されることとなった. 本稿では,この提供サービスに関するこれまでの研究等動向を概括し,今回,改めて「24時間の定期巡回型のサービス」が推進されることとなった背景,及び今後の課題について考察することを目的とした. 本研究の結果,この24時間定期巡回サービス体制は介護保険制度前に一定の成果をあげていたにも関わらず,制度施行後は,縮小してきていることがわかった.この理由は,コスト高と人材不足によるとされていたが,今回の報酬改定では,こうした課題に対する配慮が概ねなされていた. しかし,人材不足という課題の解決への道筋は示されておらず,とくに夜間のケアニーズを満たすケア提供システムの構築にあたっては,包括報酬による「定期巡回・随時対応型訪問サービス」の報酬の算定如何に関わらず,施設部門と在宅ケア部門で分かれているケア提供組織を再編・統合する方法論の確立とこれに応じた今後のさらなる制度の改革といったことが求められる.
- 2012-04-00
著者
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