遂行課題を事前認識している事が、課題開始肢位に与える影響
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概要
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[目的]重心移動課題において、事前に重心移動方向を認識することにより、重心移動方向へ身体重心位置が変位すると考えた. そこで重心移動方向の認識が、開始肢位のcenter of pressure(以下COP)・center of mass(以下COM)に与える影響を明らかにした. [方法]対象者を測定開始前に運動方向を指示する認識群(n=17)と、動作開始の合図と共に運動方向を指示するランダム群(n=12)に分類した. 測定には三次元動作解析装置と床反力計を用いた. 動作開始前20秒間の立位時のCOP、COM、COP軌跡長・ COM軌跡長を算出した.[結果]認識群において、COMは20秒間の立位時に重心移動方向へ変位していた(p<0.05)が、COPは両群共に重心移動方向への変位はなかった. 軌跡長は両群共にCOMに比べCOPの方が長かった(p<0.05). [考察]COMをCOPの変位により調整していることが示唆された. また重心移動課題では、連動方向を認識していると事前にCOMが変位するため、高い信頼性、再現性が得られないことが示唆された.
- 2012-00-00
著者
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