施設入所者の暴力的行為が介護者の精神的健康に及ぼす影響
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概要
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本研究は,施設入所者からの暴力的行為が介護者の精神的健康に及ぼす影響について明らかにし,被害を受けた介護者への支援システムについて検討することを目的とした.宮崎県の特別養護老人ホーム職員200人およびグループホーム職員300人を対象にアンケート調査を実施し,それぞれ131人,135入から有効回答を得た.過去1年間にグループホーム職員の54.1%,特別養護老人ホーム職員の81.7%が入所者から日常的に暴力的行為を受けており,暴力的行為が介護者の精神的健康を低下させ離職意向を増幅させている実態が明らかになった.しかし,すべての介護者が暴力的行為をストレスと感じているわけではなく,暴力的行為をストレスと感じるか否かで,バーンアウト症状や離職意向に違いがあることも示された.介護者支援システムについては,リフレッシュ休暇の希望が最も多く,とくに暴力的行為を受けストレスと感じている特別養護老人ホーム職員の73.7%,グループホーム職員の75.0%が希望している.
- 2008-04-01
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