介護福祉士養成における身体拘束廃止実現に向けての教育課程の検討 : 2養成校の学生アンケート調査より
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は,介護福祉士を目指す学生の身体拘束に関する知識や考え方を明らかにし,身体拘束廃止推進のためには不可欠とされる学生の資質向上に必要な介護福祉士養成カリキュラムの検討を目的とした.学生に対して身体拘束についてのアンケート調査を行った結果,身体拘束についての理解度が進み施設実習をより多く経験している2年生に,身体拘束廃止について否定的な考えをもつ者が多いという傾向がみられた.この背景には,いままでの学校教育において人権に対する教育が不十分であること,認知症高齢者の行動障害に対処できる専門知識や介護技術に関する教育内容が不備で,介護実習環境が未整備等であることが考えられる.そこで,カリキュラムのなかに「認知症高齢者の援助技術」(仮称)をあらたに設置し,認知症高齢者に対する介護理念と専門ケアを体得する教育内容の充実を図ること,養成校が施設職員やヘルパーの研修機会を積極的に提供することにより施設との連携を深めること,および教員の資質向上を図ることが必要と考える.
- 日本介護福祉学会の論文
- 2005-10-01
著者
関連論文
- 高齢者の自己効力感に関する研究 (III) : 排泄自立との関わり
- 実践・事例報告 中高年者の希望する認知症終末期ケアに関する意識調査
- 暴力的行為に対する認識と対処--A特別養護老人ホームとB精神科病院(精神認知症老人病棟)における認知症ケア専門士のストレス対処の比較
- 暴力的行為に対する介護職員の認識と対処法
- 施設入所者の暴力的行為が介護者の精神的健康に及ぼす影響
- 特別養護老人ホーム利用者による介護職員に対する暴力的行為に関する研究
- 介護福祉士養成における身体拘束廃止実現に向けての教育課程の検討 : 2養成校の学生アンケート調査より
- 後期高齢者の自己効力感に関する研究