認知症高齢者施設における生活歴把握と介護職員の利用者への感情・思いの現状と両者の関連
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概要
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本研究の目的は,認知症高齢者をケアするにあたり,介護職員による認知症高齢者の生活歴把握の現状と,認知症高齢者に抱く感情・思いの現状を調査し,その結果から生活歴の把握状況と認知症高齢者に対する感情・思いとの関連を検討することである.そこで,グループホーム(認知症対応型共同生活介護施設)の介護職員を対象として,郵送によるアンケート調査を実施した.有効回答率は35.8%であった.調査分析の結果,以下の4点が明らかとなった.介護職員は,(1)認知症高齢者の生活歴把握の必要性は理解しているが,実際の現場では十分な把握ができていない,(2)生活歴の項目で知っている割合が高い項目は出身地・家族構成・キーパーソン等であり,知らない割合が高い項目は宗教・学歴・楽しかったこと等であった,(3)認知症高齢者に対し,肯定的な感情・思いを抱いていた,(4)認知症高齢者の生活歴を把握している群は,認知症高齢者に対し,肯定的な感情を抱いていた.
- 2010-04-01
著者
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栗栖 照雄
九州保健福祉大学社会福祉学部臨床福祉学科
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稲田 弘子
九州保健福祉大学社会福祉学部東洋介護福祉学科
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渡邊 一平
九州保健福祉大学社会福祉学部東洋介護福祉学科
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稲田 弘子
九州保健福祉大学社会福祉学部
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栗栖 照雄
九州保健福祉大学社会福祉学部
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渡邊 一平
九州保健福祉大学社会福祉学部
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