痴呆性高齢者への環境配慮が特別養護老人ホームスタッフのストレス反応に及ぼす影響

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概要

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特別養護老人ホームにおける痴呆性高齢者への環境配慮の実施度と必要度を「痴呆性高齢者環境配慮尺度」でとらえ,介護にかかわる施設スタッフ(306人)のストレス反応を「パブリックヘルスリサーチセンター版ストレスチェックリスト」により把捉することを試みた.施設スタッフが評価する痴呆性高齢者への環境配慮の実施度および必要度の程度と,施設スタッフのストレス反応の関連性を明らかにした.その結果,環境配慮に関する9次元のうち,「安全と安心への環境配慮」「見当識への環境配慮」「環境における刺激の調整」「環境における刺激の質」「生活の継続性への環境配慮」の次元の実施度が,施設スタッフのストレス反応に顕著な影響を及ぼすことが示された.施設スタッフが環境配慮の必要性を高く感じながら,実施が低い条件下で,とくに高いストレス反応がみられた.痴呆性高齢者への環境配慮が,高齢者の落ち着いた生活やケアのしやすさをもたらし,それが施設職員のストレス軽減につながったと考えられる.
2002-10-01

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