小空間における固有周波数の集合的特徴把握とその応用

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概要

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居室や小会議室など,小空間の室内音響特性を簡便に調整する手法が求められている。小空間では固有周波数の分布が疎になる中低域においては共鳴器を用いて音響特性を調整する方法が効率的であると考えられるが,対象とする個々の小空間が持つ固有周波数分布に合わせた共鳴器を設計する必要がある。本論文では,個別最適ではない代わりに多くの空間に対して適用できるレディメイドな共鳴構造を持つ音響調整ユニットの可能性を理論的に検討した。多くの室内形状は直方体であり,各辺がある基本寸法の整数倍の壁面で構成される。そのような室内空間の集合に対して固有周波数分布は大きな偏りを持つことに着目し,軸モードと面平行モードについてユニークな固有周波数の個数を表す式を導いた。更に,辺の比の上限を与えると定まる室内空間の集合に対して音響調整効果が得られる音響調整ユニットの実現可能性を示した。
2012-12-25

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