訪問介護と訪問入浴介護における感染症と感染予防の全国調査
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概要
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在宅医療の進展に鑑み、344訪問介護事業所と1208訪問入浴介護事業における感染予防の状況に関する質問紙による全国調査を、2006年1月と6月に行った。結果は以下のようであった。1)訪問介護事業所の70.3%と訪問入浴介護事業所の92.9%が要介護5の利用者のケアを受け持っていた。2)訪問入浴介護事業所の60.5%が感染症と診断された利用者を受け持っていた。また、訪問入浴介護事業所のうち76.1%が褥創のある利用者がいると回答しており、70.3%では膀胱留置カテーテルを装着している利用者がいた。これらからは、訪問入浴事業所では訪問看護ステーションと同様に、感染症のリスクの高い易感染者を多くケアしていることが示されていた。3)訪問介護事業所の70.3%と訪問入浴介護事業所の89.7%は感染対策マニュアルを保有していたが、約30%の事業所では職員に対する感染対策研修を実施していない結果であった。日本では、在宅訪問事業に関わる事業所の規模が小さく、現場で感染予防教育を組織的に行うには困難が伴う。理論と実践の両面からの感染予防教育が介護基礎教育課程で強化されるべきである。
- 2009-00-00
著者
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