桟型粗度を有する低水護岸周辺の流れと河床変動に関する実験的研究

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概要

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従来,治水・利水を重視した河川改修が行われてきた.これによって治水能力が向上する一方,瀬や淵が消失し,魚や水生生物の生息場所がなくなるなど,河川の生態系に大きな影響を及ぼしている.そこで近年では,治水・利水に加えて環境に配慮した「多自然川づくり」が提唱されている.その一例として,ブランチブロック工法がある.ブランチブロック護岸表面は,ブロックの形状特性から鉛直材と斜材による桟型粗度として捉える事ことができ,ブランチ部材の配置によって降配列と昇配列の2種類に分類される.本研究では,1/15スケールの模型を用いて実験を行い,ブランチ部材によって護岸表面に形成される桟型粗度が,ブロック周辺の流れや河床に及ぼす影響を検討した.その結果,降配列の場合には,表面の流れはブロックの周囲で渦を形成し,河床では局所洗掘が生じることを明らかにした.一方,昇配列の場合には,表面の流れはブロックに沿い,ブロックの上部に砂が堆積することを明らかにした.
2012-07-31

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