介護サービスの改善を視点とした高齢者虐待防止策の検討 : 介護従事者を対象としたアンケート調査の分析から
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概要
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[目的と方法]介護サービスの改善を通して高齢者虐待防止策を検討するため,介護従事者を対象としたアンケート調査を実施し介護サービスの質への認識,虐待防止策への取り組みに関する課題を明らかにする.[結果]不適切ケアを含めた虐待について,「改善が必要である」と問題意識をもつことと経験年数の間には相関が認められなかったが,「虐待」であると認識するには,経験年数や資格などの知識や技術が必要である.しかし,介護サービスの改善のためには,問題意識をもつことに重要な意味がある.介護従事者の虐待防止策に対する参加状況は,研修に関する項目に比べて「ケアプランの見直し」や「業務改善」など介護サービスに直接かかわる項目への参加率は低く,介護サービスの改善に向けた課題である.[結論]虐待防止に向けた介護サービスの改善には,介護従事者がもっている問題意識をもとに,個別支援や業務改善に取り組む仕組みや方法が必要である.
- 2010-10-01
著者
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岡部 由紀夫
西九州大学健康福祉学部社会福祉学科
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長 千春
西九州大学健康福祉学部社会福祉学科
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岡部 由紀夫
西九州大学社会福祉学科
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倉田 康路
西九州大学
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永島 稔子
西九州大学健康福祉学部社会福祉学科
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滝口 真
西九州大学健康福祉学部社会福祉学科
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