介護保険サービスにおける苦情の構造 : 国民健康保険団体連合会等における苦情申立人に対するインタビュー調査の分析を通して
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概要
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介護保険サービスにおける苦情の構造について,苦情申立人(家族)の意識を通してカテゴリーの生成を行った.苦情処理機関への苦情申立人13人にインタビュー調査を実施した結果,苦情に作用する要因として48項目が抽出され,15のサブカテゴリー,5のカテゴリーが生成された.同要因は,サービス提供以前の場面から発生しており,サービス提供以降の場面で生じた要因に加えて,不満を表明して以降の場面も含めて重積していく.また,事業者の対応としての不適切性に関わる要因が積み重なるなかで醸成される不満意識により,不満表明において抵抗感を伴い,躊躇する意識を有しながらも,重積する不満意識を自身のなかで許容できない状況から批判的性格をもって不満表明がなされるとともに,他方で同表明においては問題解決につなげることを期待して出現される肯定的性格が内在されるものであった.さらに苦情処理を規定する権利擁護システムが不満表明や苦情処理機関への苦情申立ての行為を後押しするものとなって作用していた.
- 2013-08-31
著者
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