化成品生産を伴う炭酸ガス非排出型生ゴミコンポスト化の試み(環境保全型農業における微生物の利活用,シンポジウム)

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
我が国において生ゴミを含む食品関連廃棄物は約2200万t/年排出されているが,そのうちの半分以上を占める事業系及び家庭系の生ゴミのリサイクル率は低い。筆者らは,都市生ゴミ糖質から循環プラスチック,ポリL-乳酸を生産することを柱としたトータルリサイクルについて提案してきた(酒井謙二,白井義人廃棄物学会誌,15巻,89,2004)。その後,好熱性L-乳酸生産菌を利用した開放非殺菌系発酵を考案して低設備,低エネルギー化を目指している。そこでは複数の微生物活動が予想されるため,生育環境因子の制御による当該菌の優勢増殖維持と,蛍光In Situハイブリダイゼーションなどによる菌相のモニタリングが有効である。さらに,好熱性バチルス属細菌の好-嫌気環境における多様な性質を利用することで,生ゴミの糖質炭素はプラスチック原料として回収し,それ以外の窒素,リン,カリウムなどは緑農地還元可能な肥効成分として利用する炭酸ガス非排出型コンポスト化法の概念を発案した。
2007-09-01

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク