アレイファクターによるレーダ画像について(レーダ信号処理及び一般)

概要

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波動の画像処理法の一つとしてレーダセンサーを用いた合成開口処理が代表的であるが、本稿ではアンテナ理論でいうアレイファクターの考えを拡張した方法で散乱体モデルの画像について議論する。アレイの各素子の位相差を利用すると、アレイファクターはいわゆるフェーズドアレイのビームフォーマとしても見ることができるし、各素子に重みを付けることでアダプティブな処理も可能となる。また、近傍波源としてアレイファククーを捉えると遠方変換のアルゴリズムにも応用できる。アレイファクターは各素子の遅延位相の和となるので、超音波などの医療用画像処理の分野および音響分野ではDAS(Delay and Sum)法とも呼ばれており、その画像処理に使われている。本稿では、導体平板などの単純なターゲットによる反射散乱波に対し、近傍界を含むその理論計算値を用いた画像化について検討する。実際には実測データを直接用いる場合が多いが、計算理論でシミュレーションできると机上でその効果が確認評価できる利点がある。
2011-12-09