授業研究を通した小学校教師の授業を見る視点の変化 : 授業研究に携わった経験に対するM-GTAを用いた教師の語りの分析
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概要
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本研究は,特定の学校において、校内研修としての授業研究に携わった複数年にわたる教師の経験の語りを検討することで,授業の事実について話し合い省察する授業研究を通して教師が視点を変化させる過程を明らかにした。データは,授業研究を継続的に実施している小学校において,授業研究に携わった経験のある7名の協力教師の語りを用いた。面接調査の際は,毎年度末発行の研究紀要から,各教師の授業研究記録を抜粋し,調査時に自由に参照してもらった。M-GTA(木下,2003)を用いてデータ分析を行った。結果,赴任当初から授業研究を通した視点の変化の過程について,12概念と4カテゴリーにまとめられ,概念間及びカテゴリー間の関係を示す図にまとめられた。本研究の意義として,教師の授業を見る視点の変化と授業理念の追究、授業研究に対する心理的負担との関係性について、教師たちの具体的な経験に即して視点の変化過程を記述したことが挙げられる。
- 2011-03-31
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