「切迫早産妊婦の安静」の概念分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
安静は健康上の様々な問題に用いられる一般的な医学介入である。しかし安静の特質、定義は不明瞭であるため、切迫早産妊婦の安静の有効性を評価することを妨げている。そこで「切迫早産妊婦の安静」についてWalker & Avantの手順を参考に概念分析し、妊婦にとっての安静の意味、概念の構造を明確にすることを目的に研究を行った。その結果「切迫早産妊婦の安静」の概念の属性には、「妊婦の役割意識」と「専門家のリスク回避意識」が認められ、両者が胎児への利益を期待し乏しい利益とリスクのバランスを取りながら選択されている治療法であった。以上から、切迫早産妊婦の安静とは『切迫早産妊娠における症状を改善するために行われる根拠が確立していない治療法であり、乏しい利益とリスクのバランスを取りながら胎児への効果を期待して行われている方法』と定義した。切迫早産妊婦が安静を保持することの根拠が確立されていないことから、その検証が今後の大きな課題である。
- 2012-03-22
著者
関連論文
- 産後1ヶ月・3ヶ月における育児中の母親の孤独感
- P-112 産後1年間の育児中の母親の孤独感の変化(Group59 育児,ポスターセッション,第50回日本母性衛生学会総会)
- P-101 女子大学生の月経随伴症状に対するアロマセラピーの効果(Group65 性周期・月経,ポスターセッション,第51回日本母性衛生学会総会)
- 入院妊婦の活動内容と活動量の評価
- 分娩介助実習における学生の技術習得状況と課題
- 012 妊娠経過が重心動揺および姿勢バランスに及ぼす影響(Group2 妊娠2,一般演題ポスター,第48回日本母性衛生学会総会)
- P-066 妊娠・出産による身体心理的変化が重心動揺に与える影響(Group52 産褥,ポスターセッション,第50回日本母性衛生学会総会)
- 外来通院切迫早産妊婦の日常生活における活動と安静の自己管理の方略
- 正常妊婦と外来通院切迫早産妊婦の生活活動内容と活動強度の比較
- 非妊婦、正常妊婦、切迫早産で安静入院中の妊婦の活動および安静・睡眠状況の実態
- O-176 生後1ヶ月間の「児の泣き」に対する母親の解釈の変化(Group32 育児I,一般口演)
- O-134 産後1ヶ月時・3ヶ月時の母親の孤独感(Group24 産褥I,一般口演)
- 分娩第一期における主体的な出産に影響する要因
- 正常妊婦と子宮頸管無力症妊婦の骨盤と骨盤底筋機能の変化の比較
- 産後1ヶ月間における母親の児の泣きの解釈の変化
- 345 産後3ヶ月時の母親の孤独感とその影響要因(Group57 育児6,一般演題ポスター,第48回日本母性衛生学会総会)
- 助産学教科目の内容検討--過去5年間の助産師国家試験問題の分析から
- 052 反復帝王切開術後1ヶ月間における創部痛が日常生活行動に及ぼす影響(妊娠、分娩、産褥10, 第46回 日本母性衛生学会総会 学術集会抄録集)
- 高校生を対象とした当事者参加型体験プログラムの効果に関する研究 : ひらめき☆ときめきサイエンス ようこそ大学の研究室へ を実施して
- 内科病棟看護師の二交替勤務と三交替勤務での客観的指標を用いた疲労の比較
- 「切迫早産妊婦の安静」の概念分析
- 高校生を対象とした当事者参加型体験プログラム「がん治療について一緒に学ぼう!」 の実施と評価
- P1-046 男性更年期障害に関する認知度の性差(Group5 更年期・老年期,ポスターセッション)
- P1-093 高校生である自分自身あるいはパートナーの妊娠・出産・育児に対する認識(Group 14 思春期・青年期/更年期・老年期,ポスターセッション)
- P2-065 乳児を育てる母親の育児ストレッサーの実際(Group 24 育児,ポスターセッション)
- P2-050 看護実践能力向上を目指した母性看護学実習における看護技術の経験と課題(Group 23 学生教育,ポスターセッション)