鹿児島県におけるスギ人工林システム収穫表SILKSの構築
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概要
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長伐期化を背景に,スギ人工林の間伐推進が鹿児島県における重要な政策課題となっている。この課題解決の一助として,間伐シミュレーションを含め,林分の現況から収穫予測を可能にするシステム収穫表SILKSを検討した。システムの構成については現場の林業技術者等の意向を反映した。本システムの成長モデルには,林分密度管理図と収穫表に相互対応関係をもたせる鹿児島県独白の諸関数式を利用した。本システムは,少ない情報からできるだけ多くの林分情報を得ることを目標とした。そこで,システムの初期情報として,簡単に入手可能な林齢,主林木平均樹高,ha当たり本数とした。予測対象林分の地位判定後,間伐施業について3種類のシミュレーションを選択できるようにした。そして,それぞれのシミュレーション結果に対して,収穫予測を可能にした。さらに,これらの結果を視覚的に把握できるように間伐効果を図示するとともに,森林所有者に対して診断書の提供を可能にした。このシステムはシステム収穫表としての基本要件を満たしていると考えられる。SILKSの活用により,間伐の重要性や人工林が持つ経済的価値の推移を検討することが可能になったと思われる。
- 森林計画学会の論文
- 2006-12-31
著者
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