ハトを用いたオペラント条件づけにおける信号のない強化遅延の効果の検討
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概要
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研究の目的 オペラント反応に対する信号のない強化遅延の効果を、強化率や強化間間隔(IRI)系列の統制された条件下で検討した。研究計画 連結VTx秒Fly秒FTt秒スケジュールを用いた。その理由は、x、y、tの値を適度に設定することによって強化遅延の異なる条件間で強化率とIRI系列とを統制するためである。終環のtが強化遅延にあたる。場面 飼育管理されたハトを用い、単一キーのついたオペラント箱にて麻の実を強化子としてオペラント条件づけを実施した。被験体 5羽のハトを用いた。独立変数の操作 強化遅延(t)の長さについて0、0.5、1、2、4、10秒の6条件、スケジュール上の固定成分(y+t)の長さについて10、35秒の2条件を設けた。xはx+y+t=60となるように調整した。行動の指標 全体反応率、走行反応率、実測遅延、強化後休止を測定した。結果 第一に、強化遅延の増加に伴い全体反応率は負の減速曲線を描いて減少していくことが確認された。第二に、強化遅延の増加に伴いわずかながら強化後休止が長くなる傾向が見られた。第三に、強化遅延下でもIRI系列に対応した強化後休止と走行反応率をとる傾向は維持された。結論 強化率・IRI系列を統制した上でも、強化遅延の増加に伴い全体反応率は負の減速曲線を描いて減少した。また強化遅延における様々な変数間の動的なプロセスについていくつかの示唆が得られた。
- 2012-02-15
著者
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