看護1年次生の看護技術の習得に必要な形態機能学の知識の理解度と学習の困難度の認識
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概要
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本研究は、看護技術の修得に必要な形態機能学の自己学習教材を検討する際の基礎資料を得ることを目的に、A大学看護学科1年次生における形態機能学の知識の理解度と学習の困難度について自記式質問紙法による調査を行い、38 名から回答を得た(回収率42.2%)。その結果、基礎看護技術の修得に必要な形態機能学の知識54 項目の中で、半数以上が「理解している」「どちらかといえば理解している」と回答した項目は27 項目で、体表面から部位を推定しやすく、生活の中でイメージしやすい内容であった。一方、7割以上が「どちらかといえば理解していない」「理解していない」と回答した項目は13 項目で、全身に張り巡らされ複雑な機能を有する内容であった。学習する上で上手くいった方法として、ノートの作成や図や絵の活用、他の教科と関連づけるなどがあげられた。以上から、形態機能学の自己学習の困難さを解消するための教材には、(1)事例を用いて形態機能学と看護技術の学習を連動させる、(2)専門用語に解説を加える、(3)図や絵を入れる、(4)学生が面白いと感じるメカニズムや身近な疾患を入れる、(5)さまざまな学習方略を用いることができる内容を盛り込む必要がある。
- 2012-03-30
著者
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木津 由美子
天使大学看護栄養学部看護学科
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鳥巣 妃佳里
天使大学看護栄養学部看護学科
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小島 悦子
天使大学看護栄養学部看護学科
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久賀 久美子
天使大学看護栄養学部看護学科
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鳥巣 妃佳里
株式会社スズケン健康相談室
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