BDF副生成グリセリンの活用 -住宅用潜熱蓄熱材(PCM)の検討
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概要
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BDF(Bio Diesel Fuel)の副生成物である粗製グリセリンは、利用価値が少なく、その多くが廃棄されている現状にある。そこで、住宅用の潜熱蓄熱材(PCM)としてのリサイクルを検討した。PCMは相転移に伴う潜熱により、特定温度に対して見かけ上、大きな熱容量を持つ材料である。PCMを住宅の床や壁に導入することで、床暖房や日射などによる温度変動が緩やかになり、快適な室温を長時間保つことが可能となる。そこで、BDFの廃グリセリンについて、住宅用PCMとしての活用を目的とし、PCMの基本性状である潜熱が生じる融点の測定をおこなった。廃グリセリンは、不純物が多く含まれるため融点が不明瞭であり、想定していた60℃まででは、明確な潜熱は見いだせなかった。一方、水やアルコール類を混合したところ、室温付近で潜熱が明確となり、パッシブソーラー住宅用の蓄熱床として活用が期待できる結果となった。これらの結果をもとに、PCM床組モデルの製作をおこなった。
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