行為のメタ・シグナルとしての視線 : その発達と進化(「コミュニケーションと気づき」及び一般)
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概要
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多くの動物において,自分に向けられた視線(DG)は威嚇のシグナルとして機能し,受信個体の回避反応を引き起こすと指摘されてきた.しかし一方でヒトを含む一部の霊長類においては,DGが威嚇に限らない多様でコミュニカティブな機能を獲得している.本講演では,(1)霊長類の眼裂形態の種間変異が社会的すなわち集団内でのコミュニケーション要因を反映している可能性を種間比較データにもとづいて示す.(2)ヒト5-8か月児において,他者の視線を強化子として提示することでオペラント学習(感覚性強化)が成立することを示す.というふたつの研究結果を報告しつつ,視線がもつ「他者意図推論のメタ・シグナルとしての機能」の成立過程について考察する.
- 2011-08-19
著者
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