図画工作科における「多声的な意味生成ネットワーク」の視点 : 「差異」による生成的対話場面の考察を中心に
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は,造形活動における子どもの意味生成過程に働く「差異」に注目し,「意味」が生成する場面の内実を探りながら実践的課題を明らかにしようとするものである。ここでは,M.バフチンの対話論をG.ドゥルーズらの現代思想へと読み広げるやまだようこの「生成的網目モデル」の視点を援用し,異学年における「差異」の意識調査や造形活動にあたる子どもの会話分析を中心に考察した。それによって,子どもの「差異」の意識は,「意味づくり」と深い関係があるが,その捉えに学年間で違いがみられること,また,対話による意味生成過程が示す多声的性格,身体的な側面や「差異」の働き,「表現」との偶有的関係など,いくつかの特性と実践的課題が明らかになった。
- 2011-03-20
著者
関連論文
- 実感と創造のある学びを育む(2年次) : 「子どもの論理」をびろげる授業(第I部 総論編)
- いきいき活動・ふれあい活動・あおぞら活動の概要(総合的な学習の時間,第lV部 総合的な学習・英語活動編)
- 図画工作科における「多声的な意味生成ネットワーク」の視点 : 「差異」による生成的対話場面の考察を中心に
- 「間テクスト性」の視点に着目した鑑賞活動の可能性 : 演じられた絵を見る活動における生成的対話場面から
- 造形的なかかわりから関心を広げる活動の考察 : 「違い」から際だつ相互主体的な意味づくりの過程から(図画工作科)
- 創造的なかかわりを楽しみ、表現の意味をつくる子の育成 : 「違い」から際だつ相互主体的な意味づくりの視点から(図画工作科)
- 表現の違いから新たな関心を照らし、意味づくりを楽しむ子の育成(図画工作科)
- 教育実習におけるオン・ゴーイングを取り入れた授業研究とその支援システム
- 図画工作科 多義的関心から表現の意味をつくる子の育成(3年次) : 視覚的な内省環境を生かしてイメージを広げる活動と手だて
- 全体提案 理解を深め、物語れる力を育む : 実感のある学びを生み出す学習環境デザイン
- 多義的な関心から表現の意味をつくる子の育成 : 自他の違いを語り合う実践の考察から(図画工作科)
- 理解を深め、物語れる力を育む : 実感のある学びを生み出す学習環境(総論)
- 多義的な関心から表現の意味をつくる子の育成 : 身体的な感覚を生かしてイメージを広げる活動と手だて(図画工作科)
- 「からだで味わう大きな絵」(汗をかく鑑賞活動) : 表現の能力と働き合う鑑賞活動の試み(図画工作科)