振舞いプロパティに基づく自動車組込みソフトウェアの協調制御アーキテクチャ設計方法の提案と評価
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概要
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自動車組込みソフトウェアは多数のECU(Electronic Control Unit)がネットワークを介して連携するリアルタイム分散処理アーキテクチャをとる.高度な安全性や信頼性を実現するために,複数のECU間で協調制御が必要となっている.しかし,ECU間のネットワークを介した情報的相互作用に加え,ECU制御に対する車体運動の反応を多数のセンサが取り込むことによる物理的相互作用が加わり,協調制御の設計が困難である.本稿は,複数ECU間のグローバルな振舞いをプロパティとして統一的にモデル化し,プロパティを中心とする自動車組込みソフトウェアの協調制御アーキテクチャ設計方法を提案する.プロパティは自動車,周辺環境,ユーザの特性とその状態を包括的に定義する.DSM(Design Structure Matrix)を拡張し,プロパティを非機能要求と関係づけて自動車全体の振舞いをモデル化する方法を提案する.モデルに基づくアーキテクチャ設計により,非機能要求を満たす自動車全体の協調制御設計が可能となる.提案設計方法を車両運動統合制御システムに適用し,その有効性を示す.
- 2012-02-15
著者
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