小児科領域における研究と治療の進歩(13)小児下気道ウイルス感染症
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概要
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小児下気道感染症は,小児診療でもっとも頻度の高い疾患群である.その中で呼吸器ウイルスによる下気道感染症は,起因ウイルスの同定に時間がかるために知見がなかなか蓄積されなかった.しかしここ10年でPCR法による検出が進歩し,ヒトメタニューモウイルス,SARSウイルス,ボカウイルス,A/H1N12009インフルエンザウイルスが次々と発見され,それらの病態理解が進展をみせている.特にヒトメタニューモウイルス,ボカウイルスは幼小児期に初感染する小児の呼吸器感染症の主たる病原体のひとつであり,これらを含めて小児の下気道感染症の原因病原体のほとんどが同定可能になりつつある.本稿では,小児の呼吸器ウイルス感染症について,新たに発見されたウイルス感染症の臨床症状を中心として自検例の経験を交えて記述する.これら呼吸器ウイルスの知見は,幼小児期の喘鳴のより的確な診断につながり,反復性喘鳴や喘息の加療のより適切な管理にむすびつくと考えられる.
- 2011-12-25
著者
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