Three Categories of Chinese Dictionaries : Thesaurus, Character Dictionary, Rhyme Book

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概要

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この小論では中国語における辞書の歴史を概観し、語彙集・字書・韻書に三分類するのが妥当であることを検証する。中国における辞書編纂は紀元前の『爾雅』や『方言』に始まる。『爾雅』は、当時においてすでに古典的であった語彙を分類した。『方言』は中国全土の方言を十四に区分した。これが中国語辞典史において最初の「類義語辞典」であり、語彙集であった。その後、紀元百年頃に許愼によって『説文解字(説文)』が編纂された。『説文』は、9,353字を540の部首によって分けた最初の字書である。さらに『説文』においては、指事・象形・会意・形声・仮借・転注という「六書」によって漢字の成り立ちを分類した。六書による分類と、字書において部首によって親字を並べることは現代に至るまで二千年間、踏襲されている。これは中国語辞書史においても最も重要な創意である。表意文字を用いる中国語において、ある字の発音をどう示すかは辞書史においても長く課題であった。漢代に反切法が工夫され、七世紀初頭に『切韻』に纏められた。これが、中国語辞典史における第三の部類「韻書」である。
2011-03-15

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