MC-CDMA方式のMobile WiMAXへの応用について(ネットワークプロセッサ,通信のための信号処理,無線LAN/PAN,一般)

概要

論文の詳細を見る
第3.9世代の移動体無線通信規格のひとつであるMobile WiMAXでは、上り/下り通信共にOFDMA方式が採用されている。 OFDMA方式はOFDM方式をもとにマルチアクセス化した通信方式であり、周波数利用効率の高さや通信路のマルチパス拡散に強いなど、OFDM方式同様の長所を持ち合わせている。一方で、OFDMA方式には、通信路の周波数選択性の影響を受けやすいという問題がある。この問題の解決法のひとつであるリソースアロケーションについてこれまで様々な研究が行われているが、理想的なリソースアロケーションは周波数領域、時間領域、電力領域にわたる最適化の問題によるシステムの複雑さの観点から現実的な手段ではない。そこで本稿では、MC-CDMA方式の周波数領域での符号拡散を応用したMobile WiMAX システムを考え、通信路の周波数選択性の影響の抑制が可能であるか検証した。シミュレーション結果からシステムが低負荷時の場合OFDMAよりも良いBER性能が得られたが、高負荷時はMUIによりBER性能が低下した。結果より、MUIの抑制によりBER性能を改善することが可能である。
2011-02-24