OpenCLを用いたパイプライン並列プログラミングAPIの初期検討
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概要
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シングルスレッド性能向上の限界,電力制約の問題から特定アプリケーションに特化したアクセラレータを利用することの重要性が高まっている.これまでのアクセラレータを利用する事例はデータ並列性を利用するアプリケーションを主たるターゲットとしてきた.しかし,特に組み込みシステムにおいてパイプライン並列性を利用することがアプリケーションの性能向上を,与えられた電力制約のもと達成するために重要となる.本稿では組み込みシステムにおいてアクセラレータを利用する場面を想定し,アクセラレータを含むシステム上でパイプライン並列性を利用するアプリケーションを容易にかつ柔軟に実現するためのライブラリを提案する.提案ライブラリではアクセラレータプログラミングの標準として策定された OpenCL を用い,ソフトウェアパイプライニング技術を応用することで,アクセラレータ上におけるパイプライン並列処理を実現すると同時に,パイプライン並列アプリケーションを開発するための簡潔なユーザーインタフェースを提供する.プロトタイプシステムの評価により,パイプライン並列処理におけるタスクスケジューリングや通信バッファの管理といったシステムの複雑さをプログラマから隠蔽しつつ,アクセラレータデバイス上においてパイプライン化による性能向上を達成できることが分かった.
- 2011-11-21
著者
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