吃音児のコミュニケーション態度と吃音重症度、吃音の自意識、指導方法との関係についての検討 : Communication Attitude Testを用いて
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概要
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本研究では、小学校3年から中学校3年の吃音児65名と非吃音児396名を対象に、Communication Attitude Test(CAT)を用いて、コミュニケーション態度(CA)と、(1)年齢(学年)、性別との関係、(2)他者および自己評定による吃音重症度・吃音の自意識との関係、(3)指導方法との関係について検討した。対象の吃音児には、指導歴があり、他者評定による吃音重症度が軽度から中度の者が多数であった。その結果、(1)吃音児と非吃音児のCAについて、統計的に有意な差はみられなかったが、男児について、吃音男児は非吃音男児に比べ、CAが有意に消極的であった。CATの計12項目で吃音児と非吃音児間に有意差がみられた。(2)吃音児のCAと、他者および自己評定による吃音重症度・吃音の自意識については、いずれも有意な相関がみられた。(3)指導方法について、「吃音の話し合い」「コミュニケーションに関する指導」実施群は非実施群に比べてCAが有意に積極的であった。
- 2010-09-30
著者
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中村 貴志
福岡教育大学教育学部
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中村 貴志
福岡教育大学
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見上 昌睦
福岡教育大学障害児教育講座
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中村 貴志
福岡教育大学特別支援教育講座
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野島 真弓
福岡教育大学大学院障害児教育専攻
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見上 昌睦
福岡教育大学特別支援教育講座
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野島 真弓
福岡教育大学大学院障害児教育専攻:宇部市立東岐波小学校
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見上 昌睦
福岡教育大学
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