工業・都市の変容からみた都市用水と水資源開発 : 木曽川水系を事例として(<特集>水資源・環境政策と地域社会)
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概要
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21世紀に入って先進諸国では河川流域の環境保全と財政危機の2つを軸として,ダムの中止や撤去に向かって転換した.日本でも長良川河口堰問題をはじめとして社会的に大きな議論を呼び,「ダムによらない治水・利水」の検討が始まっている.このためには,まず水資源開発の現状や計画について,政策,法,実際の計画作成のプロセスから批判的に捉えておく必要がある.全国レベルの動きとローカルな水資源問題を相互に関連させて捉えつつ,情報公開や市民参加などの新しい流域ガバナンスが模索されている.第二に,産業構造の転換と人口減少社会への移行のなかで,水需要の減少と維持管理,ダウンサイジングをにらんだ水資源管理への大きなシフトが必要になっている.第三に,河口堰,ダムなどの水資源事業の必要性やそれをめぐる批判において,費用便益分析やアロケーション,国・自治体の財政や地方公営企業の経営を分析,評価しなければならない.
- 2011-03-30
著者
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