施設高齢者における耳垢蓄積の実態とその要因
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
要介護高齢者の耳垢蓄積の実態とその要因を明らかにすることを目的として,介護老人保健施設の要介護高齢者207名に調査を行った.要介護高齢者の耳垢蓄積の状態は,左右それぞれの外耳道の観察により「閉鎖なし」「1/3閉鎖」「1/2閉鎖」「完全閉鎖」に判定・分類した.耳垢蓄積の要因として,基本属性,耳垢性状,活動性,認知機能および耳のケア状況を設定し,職員への面接調査とカルテ調査を行った.耳垢蓄積の状態は,両側外耳道に耳垢がない者[閉鎖なし群]50.7%,耳垢による両側外耳道が1/2閉鎖もしくは完全閉鎖の者[閉鎖群]9.7%,両側外耳道が完全閉鎖の者4.3%であった.閉鎖なし群と閉鎖群とで耳垢蓄積の要因を比較した結果,閉鎖群が閉鎖なし群より年齢が有意に高く,また,閉鎖群において湿型耳垢の割合が乾型耳垢より有意に高かった.要介護高齢者においては,高度な耳垢蓄積に'高年齢'と'湿型耳垢'の関与が示唆された.
- 2010-01-15
著者
関連論文
- 高齢患者の手術に対する主体的な意思決定のあり様とその影響する状況
- 大学院修士課程における老年看護学領域教育(日本老年看護学会第13回学術集会交流集会「老年看護学と大学院教育」,研究・教育活動推進委員会:平成20年度活動報告)
- 高齢者の色の誘目性に関する実験研究
- 施設種別による短期入所のケアの質に関する研究
- 痴呆性高齢者の摂食困難の状況とその影響要因 : ビデオ観察による分析
- 患者さんのみかた 認知症で徘徊のみられる高齢者の看護
- 日本のグループホームにおける痴呆性高齢者の情報収集と入居適応との関連
- 痴呆性高齢者の情報収集に関する研究 : グループホームにおける情報収集の実態と入居適応との関連
- グループホームにおける痴呆症高齢者の情報収集に関する研究 : 入居適応に焦点をあてて
- 在宅後期高齢者の転倒予防に向けたフットケアに関する基礎的研究 : 足部の形態・機能と転倒経験および立位バランスとの関連
- 在宅後期高齢者の足部の状態と立位バランス機能からみたフットケアニーズに関する研究
- 高齢者の耳のケアに関する実態調査--施設職員によるケアの実際
- 実習指導者の実習指導に前向きに取り組むための課題--実習指導の原動力となる思いを通して
- 介護老人福祉施設の看護師が行うEnd-of-Life Careの実際
- 認知症高齢者グループホーム入居者の健康管理のための看護と介護の協働
- 特別養護老人ホームにおけるターミナルケアの課題--ある一事例の看護を振り返って
- 施設高齢者における耳垢蓄積の実態とその要因
- 認知症高齢者グループホーム入居者の健康管理のための看護と介護の協働
- 施設高齢者における耳垢蓄積の実態とその要因