HbA1cに関する新たな糖尿病診断区分が空腹時血糖値で規定される糖尿病診断区分に与える影響-栗橋ライフスタイルコホート研究より

概要

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人間ドックにおける判定について、FPG単独、HbA1c単独、両者の組合せによる判定がよいのか検討した。,人間ドック受診者のうち、調査時に既知糖尿病および貧血がなく、空腹時血糖(FPG)およびHbA1cが測定された3,272名を対象とした。2010年に改訂された糖尿病診断分類におけるカットポイントを用いて、正常型 (FPG 110 mg/dlまたはHbA1c(以下JDS値) 5.2%)、境界型(FPG 110-125 mg/dlまたはHbA1c 5.2-6.0%)、糖尿病型(FPG 126 mg/dlまたはHbA1c 6.1%)の3群に分類した。FPGとHbA1cのSpearman相関係数は正常型では0.39、境界型では0.33、糖尿病型では0.66、(すべてp値 0.001) であった。FPG診断基準で糖尿病型を予測するHbA1cのreceiver operating characteristic曲線下面積は0.96(95% CI:0.93-0.99)であり、感度(88.8%)と特異度(94.2%)の総和が最も高いHbA1cは5.8%だった。FPG 126 mg/dlに対するHbA1c 6.1%の感度は72.5%、特異度は98.3%、陽性的中率は51.8 %、陰性的中率は99.3 %であった。FPG基準で境界型と判定される者の約70%がHbA1c基準で境界型であり、HbA1c基準で境界型の10%のみがFPG基準で境界型と、境界型におけるFPGとHbA1cの2つの診断基準の一致は9.7%だった。またFPG基準で糖尿病型と判定される者の約70%がHbA1c基準で糖尿病型であり、HbA1c基準で糖尿病型の52%がFPG基準で糖尿病型と、糖尿病型におけるFPGとHbA1cの2つの診断基準の一致は43.3%であった。糖尿病や境界型を診断する際はFPGとHbA1cの両者を測定することが望ましいと考えられる。
2011-03-31

HbA1cに関する新たな糖尿病診断区分が空腹時血糖値で規定される糖尿病診断区分に与える影響-栗橋ライフスタイルコホート研究より

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