食後高血糖、食後脂質異常症が動脈硬化に及ぼす影響-疫学研究をもとに-

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概要

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食後高血糖状態において、内皮機能の低下から動脈硬化に至るまでの最も大きな要因は酸化ストレスに起因する。食後高血糖により酸化ストレスが亢進すると、インスリン抵抗性が肝臓でのLPL活性の低下を引き起こし食後の高TG血症を助長する。そこでRLPの出現が促進、LDLは小型化し酸化LDLとなり、両者は容易に動脈壁マクロファージに取り込まれ動脈硬化プラークを形成する。過去10年間、食後高血糖と心血管病に関する疫学的知見は集積してきた。これら多くの成績は、食後高血糖の危険を認知させ、その予防、診断や治療法を前進させた。食後高TG血症と心血管病の関連に関しては我が国の疫学データでも確認され、その重要性は十分認知されている。しかし、一般臨床では食後高血糖に比べてその診断が容易でない。その理由に、脂質代謝に対する脂肪負荷試験が定まっていないことがあり、今後、食後脂質異常症の診断法や基準の確立が必要である。
2011-03-31

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