PAC分析によるしょうがい者の家族の態度構造の検討
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概要
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本研究の目的は,PAC分析の手法を用いて,しょうがい者の家族の態度構造を捉え,それを基にしょうがい者の家族のQOLおよび障害受容に関する認識を加えることである.これまで報告の少ないしょうがい者の父親およびきょうだいを対象とした.彼らの態度構造は,父親ときょうだいでは若干の違いはあるものの,類似した傾向が認められた.人格的成長やしょうがい者の家族ならではの気づき,人間関係の構築といった肯定的な項目を含む反面,社会的差別に起因する否定的項目が父親ときょうだいの双方に認められており,しょうがい者の家族のQOLについて検討する際,ノーマライゼーションに関する項目が加味される必要性が示唆された.また,しょうがい者の親の障害受容過程において,受容というゴールはなく,悲哀や悲嘆が内面に存在し,発達過程の節目で時に再起するという螺旋モデルを辿っていた.客観的障害受容の如何にかかわらず,家族への心理的サポートの必要性が示唆された.
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