急性心疾患治療後の患者のクオリティ・オブ・ライフとコヒアランス感覚(sense of coherence : SOC)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
"本研究は,心筋梗塞,あるいは心不全の急性期の治療後の患者のQOLとSOCの関連を明らかにすることである.自己記入式QOL質問表(QUIK)とSOCスケールを用いて,心筋梗塞14名,心不全18名の患者群32名と,健常者37名を対象群として調査し,以下の結果を得た.1)患者群と健常群のSOCスコアに差は認めなかった.QOL良好群と不良群を比較した場合,健常群ではSOCスコアに差は認めなかったが,患者群ではQOL良好群のSOCスコアが有意に高かった.2)QOLとSOCは有意な相関を認めたが,患者群と健常群では相関する尺度に違いを認めた.SOCは患者群では生活目標に,健常群では情緒適応と生活目標に有意な相関を認めた.3)SOC高群と低群を比較すると,SOC低群でQOLは劣悪であったが,患者群と健常群では有意差のある尺度に違いを認めた.患者群では対人関係と生活目標,健常群では情緒適応に有意差を認めた.以上より,心疾患患者におけるSOCは,QOLに直接的に影響を与える因子であることが示唆された.SOCは特にQOLの生活目標の尺度と関連があることから,生活目標を再構築する看護介入を行うことが,QOLを高めるばかりでなく,SOCの回復もはかる可能性が示唆された."
著者
関連論文
- 急性心疾患治療後の患者のクオリティ・オブ・ライフとコヒアランス感覚(sense of coherence : SOC)
- PAC分析によるしょうがい者の家族の態度構造の検討
- しょうがい児を育てる親のQOLモデルの検証
- しょうがい児を育てる母親のQOLに影響する要因 : 定型発達児の母親との比較
- しょうがい児を育てる親のQOLの経年的変化
- 心筋梗塞あるいは心不全にて急性期の治療を受けた患者のクオリティ・オブ・ライフ