成人看護学看護過程演習の評価-自己評価による学習到達度と授業評価アンケートより-
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
成人看護学看護過程演習の教育方法への示唆を得るため、学習到達度の特徴と、授業評価内容を明らかにすることを目的に、A大学看護学科3年生91名に対し、看護過程自己評価表と授業評価アンケートを用いて調査した。84名(授業評価アンケートは81名)の回答を単純集計および対応のあるt検定にて分析を行った。その結果、演習前は関連図の作成や情報の解釈・関連付け、看護問題と共同問題の区別、顕在あるいは潜在的問題の区別についての到達度は低く、演習前後共に収集した情報の分類・整理の到達度は高かった。また演習後には、21項目中18項目で学習到達度が有意に上昇し、関連図作成に関する項目をはじめとする病態の理解や看護問題と共同問題の区別等9項目の学習到達度ののび幅が大きかった。授業評価からは、個人とグループの学習方法を両方取り入れたことや、既習事例を選択式にしたこと、自己評価表を導入したことは有効であった。特に今回は、学生が苦手とする関連図作成に焦点を当てた教育方法の充実を図ることが看護過程展開能力の向上に効果的であることが示唆された。
著者
-
大野 和美
天使大学看護栄養学部看護学科
-
前田 明子
天使大学看護栄養学部看護学科
-
柴田 和恵
天使大学看護栄養学部看護学科
-
白石 直美
天使大学看護栄養学部看護学科
-
大道 梨乃
天使大学看護栄養学部看護学科
関連論文
- ストレスマネジメントにおけるバイオフィードバック法を用いた基礎的研究-心理的指標の変化ならびにコヒーレンス比率と心拍数の関連-
- 成人看護学臨地実習における実習前の教育的介入の一考察 : 実習達成度自己評価と事前面接による学習支援に焦点をあてて
- 看護学臨地実習における教師の指導行動と学生の看護職同一性形成の関連 : 指導に対する教師自身と学生の評価を用いて
- 高等学校の成績およびA大学入学試験の種別と入学後の学習成果との関連性について(第2報) : 看護学士課程に焦点をあてて
- 高等学校の成績およびA大学入学試験の種別と入学後の学習成果との関連性について(第1報) : 管理栄養士養成を目的とする栄養学士課程に焦点をあてて
- 成人看護学急性期領域の実習における看護技術教育の検討(第2報) : 実習前技術演習を取り入れたことによる変化
- 成人看護学急性期領域の実習における看護技術教育の検討 : 学生が経験した看護技術の内容から
- 成人看護学看護過程演習の評価-自己評価による学習到達度と授業評価アンケートより-