生活支援ロボットの安全性評価のための放射EMS試験に関する提案
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概要
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これまで製造業ロボットが中心であったロボット市場では,生活支援ロボットの産業化による市場規模の拡大が期待されている.しかし,人の生活空間で動作するロボットの安全に関する国内外の規格が無いことから,生活支援ロボットの安全性の検証とその基準作りが早急の課題となっている.安全性の検証では電磁環境下においてロボットが安全であることを評価することは機能安全の側面からも必須である.電気機器のイミュニティを評価する試験の一つに放射無線周波電磁界イミュニティ(放射EMS)試験があり,近年の無線技術の発達と普及に伴い,その重要性が増している.生活支援ロボットの多くは,EUT単独で設置したままの状態でイミュニティ試験を行なっても十分な検証ができない.人間が搭乗あるいは装着するタイプのロボットの場合,実際に人間とロボットが一体となって動作した状態で試験した方が安全性の検証として有効かつ容易である.しかし,放射EMS試験では人体が電磁波に曝露する問題と,ロボットが移動するとアンテナとの距離が変化し再現性を失う問題がある.本稿では,これらの問題に向き合い,人間がロボットに搭乗または装着した移動状態で放射EMS試験を実施する方法について述べる.
- 2010-08-27
著者
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