アメリカ社会科における社会問題学習の授業構成論 : 分析枠組設定の意義
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概要
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本研究の目的は,合衆国における社会問題学習の新しい動向を踏まえ,これらがわが国の社会問題学習の授業に示唆するものを導出することにある。これまで社会問題学習は,社会問題を外在する事実として教える教授方略が採られていた(実在型)。しかしここには,幾つかの問題点が存在する。この問題点を克服するために合衆国では,(1)見解の対立する人間の議論(討論)を教材として取り上げ注目させることで,学習者に不協和を生ませ,(2)この解決を学習者自身が分析や議論を通して試みる,といった社会問題学習の教材観や学習観の転換がなされている(唯名型)。本稿では,この唯名型社会問題学習に見られる二つのアプローチの存在を示し,またこれを比較して,授業をよりスムーズに進めるためには,教授方略上,分析枠組を設定することが求められることを明らかにする。
- 日本教科教育学会の論文
- 2004-06-30
著者
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