体育科教育における教材研究の方法(I) : 「教材」概念の整理を中心として
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概要
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本研究の目的は,教科教育研究に使用されている「教材」概念の整理を通して,「体育教材」の考え方を明らかにすると共に,教材研究の領域を検討することである。本研究で取り上げ,検討した「教材」概念は,「教科課程の論理的順序における教材」「教材解釈における教材」「授業の三要素としての教材」「質的段階としての教材」の四つである。本研究で得られた結論は,次のようなものである。教材は,「授業以前に,具体的な授業条件を含めて考えられる教科内容であり,『〜を〜で教える』」と言う形式を持つものである。体育教材の特徴は,場の構成や転換とそこでの運動活動を基本的な形式とし,それらに教師の言葉や行為あるいは諸資料による教科内容の指導が付加されるという二重の形式を持つ点にある。教材研究の領域としては,「教科内容の具体化」「教材づくりの原理・原則」「教材事例の分類・整理」「教材の配列」の四領域が考えられる。
- 日本教科教育学会の論文
- 1994-12-05
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