中学生の学力に及ぼすと考えられる情意面の考察
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概要
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本研究では,秋田大学教育学部附属中学校1年生を被験者として,主として次のような情意面と認知面の関連に関する問題を考察する。(1)被験者の約11箇月にわたる数学に対する態度の変化(2)知能と数学に対する態度と性格・行動による数学の学力の予測可能性(3)数学に対する態度の因子分析によって次元決定された因子と数学の学力との関連(4)数学の学力の上位・中位・下位群における各因子の時間の経過にともなう変化研究結果を要約すると次のようになる:(1)数学に対する態度は,時間の経過とともに非好意的な方向へ変化している。(2)数学に対する態度と性格・行動は,知能ほど強くはないが,ある程度数学の学力の予測可能な要素となっている。(3)次元決定された因子の中では,第1因子(興味・関心の因子)と第3因子(問題解決性の因子)が,ほぼ等しく学力に作用している。(4)時間の経過につれて学力上位群は第2因子(難易度把握の因子)に,中位群は第1因子に,下位群は第1,2,3因子に差異が生じている。
- 日本教科教育学会の論文
- 1983-06-30
著者
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