児童養護施設における対応が困難な事例への処遇法の構築 : 事例研究
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概要
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この論文では,児童養護施設で生活する児童の問題行動を処遇するための有効な援助法を提示することを目指している。この新しいグループワークともいえる処遇法は,ノーマライゼーションの思想とソリューション・フォーカスト・アプローチの技法から構成されるものである。最初に,常習的に盗みを行う児童の問題行動への介入を目指す問題解決アプローチの諸技法の有用性が,問題パターンのトラッキング,例外事象の探索,そしてスケイリングの技法を中心に吟味される。そして,問題行動パターンを分析するトラッキング法の有用性が強調される。トラッキング法によって,施設内でのこの児童と職員との間での矛盾増幅過程を分析したあと,例外事象の探索,リフレイミング,そしてスケイリング質問法などの技法の使用例が具体的に示され,ソーシャルワーカーの問題解決過程が明らかにされる。
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2003-03-31
著者
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加茂 陽
県立広島大学保健福祉学部人間福祉学科
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加茂 陽
県立広島女子大学生活科学部
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加茂 陽
広島県立女子大学
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前田 佳代
県立広島女子大学大学院生活科学研究科修士課程
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加茂 陽
県立広島女子大学人間福祉学科
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