児童福祉施設における対応が困難な事例への処遇法の構築 : 問題のノーマライジングの概念を土台として
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概要
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この論文においては,社会構成主義的な視点から,児童福祉施設での新たな処遇法が論じられる。児童福祉施設で生じる諸問題行動に対しての心理療法理論や因習的道徳規範に依拠した処遇法の理論的土台が批判的に吟味される。そして「問題解決ソーシャルワークモデル」が洗練してきた,「問題のノーマライジング」「葛藤の外在化」「例外事象の探求」などの基本的概念を基礎とする,日常生活全体への介入法の重要性が強調され,児童の問題行動への新たな処遇法の概略が示される。この処遇理論の体系は人工的な心理療法などの人工的技法に比して,施設内での児童の多くの問題行動の解決力に対してより大きな解決力を有することが明らかにされる。
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2002-08-31