古事類苑・地部GISデータの作成
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概要
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『古事類苑』は,明治から大正にかけて出版された,本文 1,000 巻,和装本で 35 0冊,洋装本で 51 冊の大百科事典である.そこには,前近代の文化概念について,明治以前のあらゆる文献からの引用が掲載されており,人文科学研究を行ううえでたいへん有用な事典として,いまでも利用されている.われわれは『古事類苑』「地部」の情報を地理情報システム (GIS) と連携させる試みを進めている.大正時代の 「帝国図」 をベースマップに採用して,島嶼部を含めて海岸線と郡境界を抽出し,ポリゴンとしてシェープファイル化したうえで,旧国郡名の属性情報を与えた.また,「地部」の見出し語レベルに登場する人工物・自然地名の経緯度情報も作成し,シェープファイル化した.それぞれのシェープから,国際日本文化研究センターの「古事類苑全文データベース」へのリンクも作成した.『古事類苑』本文に記載されている地名を抽出する方法や「地部」の GIS 分析についても,基礎的な検討をはじめている.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2009-07-18
著者
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