古事類苑・地部データへの経緯度情報付与と地図化
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概要
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『古事類苑』は,明治から大正にかけて出版された,本文1,000巻,和装本で350冊,洋装本で51冊の大百科事典である.そこには,前近代の文化概念について,明治以前のあらゆる文献からの引用が掲載されており,人文科学研究を行ううえでたいへん有用な事典として,いまでも利用されている.本研究では,『古事類苑』「地部」の全文情報を地理情報システム(GIS)と連携させながら高度に活用するための,基礎的な情報基盤の整備を行った.各時代の20万分の1地図の精度を評価し,大正時代の帝国図をベースマップに採用してその海岸線を抽出した.また,「地部」の見出し語レベルに登場する人工物・自然地名の経緯度情報を作成した.これらの作業の結果,「地部」の地名をGISにマッピングして分析することが可能になると同時に,地図を入り口にして「地部」の全文データベースにアクセスする道が拓けた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2008-05-16
著者
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