立体画像の評価における運動視差の解像度の影響(評価実験,デジタルミュージアムとエンタテイメントメディア)
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概要
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立体画像の表示において,左右眼用の2枚よりも多くの視点からの画像を用意して,観視位置によって異なった画像を表示する多視点立体表示装置が開発されている.この多視点立体表示の長所として運動視差を表現する事でより臨場感を増すことや視点移動の際の画像の歪みの軽減などが挙げられるが,その反面画像の切り替わり時にフリッピングが知覚され,これが観視者に違和感を与える可能性がある.原理的には視点の配置を密にすることでフリッピングを軽減することが可能であるが,実用化にあたっては観視者にとって十分な視点密度がどの程度であるかを知る必要がある.そこで本研究では,ハイビジョン画質の自然画像による両眼立体画像の呈示時に頭部位置の変化に応じた視点からの画像に切り替えることで多視点立体表示の状況を作り出し,このときの視点と観視者が感じる映像のクオリティーの関係を,観視者の主観によって評価した.結果として,最大視差を27.0'とした交差法で撮影した画像の場合は3.4枚/cm,同様に最大視差32.2'の平行法での撮影の画像の場合には2.3枚/cm程度の視点密度があれば観視者は滑らかな視点移動であると知覚することがわかった.
- 2010-03-05
著者
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矢野 澄男
独立行政法人 情報通信研究機構 ユニバーサルメディア研究センター
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井ノ上 直巳
独立行政法人情報通信研究機構
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根岸 一平
東京工業大学
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矢野 澄男
独立行政法人 情報通信研究機構
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井ノ上 直巳
独立行政法人 情報通信研究機構
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