温暖化予測と日本周辺の海洋環境変化(シンポジウム:地球温暖化と沿岸海洋)
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概要
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温暖化予測に用いられている大気-海洋結合モデルでは,海洋モデルの計算格子は約200kmと粗いため,局所的な変化を予測することが困難である.本研究では,大気中のCO_2濃度が1%/年の割合で上昇した場合の結合モデルの予測結果を境界条件として,地域海洋モデルを駆動し,温暖化が日本周辺の海洋に与える影響を検討した.この結果,温暖化時には,1)黒潮等の流動が強化され,2)日本周辺の水温は約2度程度上昇し,特に北海道東方では水温上昇が大きい事が予測された.近年,地球シミュレータなどの大型計算機の発達に伴い,高解像度で全球の海洋の計算ができるようになってきている.特に,渦解像度モデルでは黒潮などの再現性が向上し,温暖化予測への適用が期待される.
- 日本海洋学会の論文
- 2005-02-25
著者
-
丸山 康樹
(財)電力中央研究所
-
坪野 考樹
(財)電力中央研究所 環境科学研究所 物理環境領域
-
仲敷 憲和
(財)電力中央研究所 環境科学研究所
-
丸山 康樹
(財)電力中央研究所我孫子研究所
-
丸山 康樹
電力中央研究所:環境科学研究所
-
坪野 考樹
電力中央研 環境科研
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