公共測定データを利用した東京湾の生物生産と栄養塩動態の関係の把握
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概要
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東京湾は大消費地から流入する河川や下水によって富栄養化が著しく,夏季には赤潮が恒常的に発生している.このような海況変化の著しい海域を対象に,公共機関から提供される豊富な水質測定データを利用して,東京湾内の栄養塩と,生物生産について読みとれる関係を検討した.(1)ある全リン濃度に対するクロロフィル濃度の最大値をプロットすると,傾き0.04(mol比)で概ね原点を通る直線となるが,これらの点では必ずしも有機リンが多数を占めている訳ではなく,因果関係の解明には課題が残されている.(2)湾内の全窒素と全リンの動態について検討した結果,夏季には全窒素/全リン比が減少することが明らかとなった.この要因を底層のリンの溶出と表層の生物生産とに分けて寄与率を求めると,それぞれ65%,35%と推算された.
- 2001-02-23
著者
-
藤井 実
東京大学大学院工学系研究科 化学システム工学専攻
-
鈴木 款
静岡大学理学部
-
小宮山 宏
東京大学大学院工学系研究科 化学システム工学専攻
-
鈴木 款
Graduate School Of Science And Technology Shizuoka University
-
藤井 実
東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻
-
小宮山 宏
東京大学 大学院 工学研究科 化学システム工学 専攻
-
小宮山 宏
東大
-
藤井 実
東京大学大学院工学系研究科
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